ヒアルロン酸でアンチエイジング
ヒアルロン酸も、アンチエイジングには欠かせない成分のひとつです。ヒアルロン酸とは、体内でも特に皮膚や軟骨などに多く含まれる成分で、その特徴はなんといっても抜群の保水力。わずか1gのヒアルロン酸が保持できる水分は、じつに6リットルといいますから、その保水力の高さには驚かされます。体内のヒアルロン酸は、その高い保水力によって肌をみずみずしく保ったり、関節の軟骨の弾力を生み出したりしているのです。
年を取ると、階段の上り下りや立ったり座ったりといった関節を使う動作の際に、膝の関節などに痛みを覚えるようになります。これは、間接でクッションの役割を果たす軟骨がすり減ってしまったことが原因の、変形性関節炎です。進行すると歩くだけでもかなりの痛みを感じるようになり、外出が難しくなる人も少なくありません。軟骨は体内で徐々に生成されており、そのサポートをすることによって関節炎を改善することは可能です。そして、その軟骨の形成に必要となるのがヒアルロン酸などの成分なのです。ヒアルロン酸は、軟骨の原料として使われるだけではなく、軟骨同士が擦れる時にスムーズな動きを助ける潤滑剤としても重要な役割を担っています。たとえば、錆びついたゼンマイは動かすとギシギシいったり動きにくかったりしますよね。軟骨がすり減った関節は、まさにそんな状態。ゼンマイに油をさして動きを滑らかにするように、関節ではヒアルロン酸がその動きをスムーズにするための潤滑剤となっているのです。そのため、痛みのひどい関節炎の場合には、病院での治療として関節にヒアルロン酸を直接注入することもあります。このヒアルロン酸の注射は直接関節に作用するため、即効性があるのがメリットです。
また、ヒアルロン酸は保湿剤として化粧品などにも広く使われています。年と共に皺が増えて肌がかさついていくのは、高い保水力を持つヒアルロン酸が減少してしまうためです。ヒアルロン酸は体内でも生成される成分ですが、その生成量は20歳前後をピークとして、徐々に減少してしまいます。そのため、最近ではアンチエイジングのためにヒアルロン酸のサプリメントや化粧品などを利用したり、病院で気になる部分に直接ヒアルロン酸を注入するなどの処置を行うこともあります。いずれにしてもヒアルロン酸は、体のあちこちで必要とされる成分ですので、できるだけ不足を補うようにしたいですね。